2017年03月22日

金融機関に属するFPと、金融機関に属さないFP その5

FPという職業の分類として、
・金融機関に勤めている、企業系FP
・金融機関に属さない、独立系FP(公正中立なFP)
の2種類がある、というお話を、シリーズ化してしばらく書いていきます。

前回は、企業系FPと独立系FPの両者を比較しながら、その違いについてお伝えしました。
今回もこの両者の比較について書きますが、これからFPとして仕事をしていきたい方が気にするであろう内容に触れていきます。


ずばり、給与水準について見てみましょう。
企業系FPは多くの場合、個人顧客を担当する営業職(リテール営業職とも言われます)としての募集となっています。
このシリーズの第2回目くらいにお話ししましたが、転職サイトでFPといえば、個人営業です。
給与水準がどれくらいかは、転職サイトを見ればおおよそわかります。
営業実績に連動する形態をとるところも多いですが、モデル年収では400万〜800万円ほどの提示が多いようです。
もちろん、前職の給与水準や、勤務先での貢献度(面接等で測られます)によって違いはありますが、他の業界と比較しても、金融業界は給与水準が高い業界です。
企業系FPとして採用されれば、そこそこの給与水準は確保できると考えてよいでしょう。

一方で独立系FPは、このシリーズでお伝えし続けていたように、個人事業主など独立する人がほとんどです。
自分の給与がどれくらいかは、自分の営業活動次第です。
独立系FPは、頑張り次第で報酬は青天井!などという人もいます。理屈上は確かにそうですが、過去にFP協会が行った調査によると、平均年収は200万〜300万円ほどとなっています。
(注:調査対象によって、その結果に大きなばらつきがあります。しかし私の感覚でも、平均的にはおおよそこれくらいと感じています)

企業系FPの平均年収を超える独立系FPは少数派だと考えてよいでしょう。

以上の内容から、安定してそこそこ高い報酬を得たいなら、企業系FPになる方がよいといえます。
そうではなく、リスクを取ったうえで一流のFPとなって青天井の報酬を目指すなら、独立系FPを目指してもよいでしょう。


次に、仕事の裁量についてです。
企業系FPの場合、仕事で好きなことをできるわけではありません。
会社で定められた業務方針に沿って行動することが必要ですから、いわゆる「会社のために行動する」ことも大いに求められます。また、金融に関するさまざまな法律に基づいた行動も求められるため、自分が本当にやりたいことと、仕事でしなければならないことがずれることは、よくあることです。

一方で独立系FPの場合は、完全に自分の裁量で仕事ができます。企業系FPではできなかったことが、思う存分できる一面もあります。本当に顧客の立場に立った活動ができるのも、独立系FPの魅力の一つです。
とはいえ、自分で収入を上げるためには、ときに自分の意に反することを仕事でしなければならない、という場面に出くわすこともあるのですが・・・。


以上から、企業系FPと独立系FPを比較すると、
・企業系FPは、勤め先の方針に沿った行動を求められるが、報酬は高い
・独立系FPは、好きなように仕事ができる自由さはあるが、報酬は低い
と言えるでしょう。


本日は、企業系FPと独立系FPの業務内容を比較しながらご説明をしました。
次回はいよいよ、このシリーズの最終回となります。

以上の内容を踏まえて、これからFPを目指す方は、企業系FPと独立系FPのどちらを目指すべきか、私なりのメッセージを含めて締めくくりたいと思っています。

 

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■ 今後の勉強会の開催予定
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●4/22(土) 相続相談事例から学ぶ、計画的な相続対策
2つの相続相談事例を取り上げ、相続に関する問題をどのように解決すれば
よいかを考えていきます。相続における実践力が身につく内容です。

●4/22(土) 資産運用・不動産活用・相続分野でFP業務に役立つIT活用勉強会
ライフプランニング以外で、これら3つの分野でFPの皆様に役立つソフトに
関する情報提供・意見交換を行う内容です。

参加申し込み、勉強会の詳細はこちらから:
http://money-study.net/schedule.htm
※パソコン・スマートフォン両対応のサイトです。

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2017年03月17日

金融機関に属するFPと、金融機関に属さないFP その4

みなさま、こんにちは。
FP勉強会運営スタッフ(公式サイト管理人)の佐藤です。

FPという職業の分類として、
・金融機関に勤めている、企業系FP
・金融機関に属さない、独立系FP(公正中立なFP)
の2種類がある、というお話を、シリーズ化してしばらく書いていきます。

前回までは独立系FPに焦点を当てていましたが、今回は、企業系FPと独立系FPを比較しながら、企業系FPの優位性について書いてみます。


まず、金融の専門性はどちらが身につくか、という議論です。
これはもちろん、企業系FPにしろ独立系FPにしろ、携わる業務によって違いが出るところではあります。
ただ私が見ている限りにおいては、金融の専門知識・専門技能は、企業系FPのほうが高いと感じます。
これは前回も軽く触れましたが、金融機関は大きな組織となっており、分業が進んでいます。
様々な部署で、様々な専門性を有する人たちと仕事をする場面があるのです。
とはいえ、企業系FPとはいっても、「FPとしての活動」に限定すれば、独立系FPとそれほどの差はありません。しかしFP業務の範囲を超えて様々な人たちと連携して業務をしていく中で、専門性が磨かれているように感じます。

一方で独立系FPには、高度な専門性を必要としないケースが多いと感じます。
FP1級やCFPでは、小難しいことを幅広く学びますが、それらをフル活用して日々のFP業務に携わっている方は、ほとんどいないです。
独立系FPの中には、前職の経験を生かして、例えば証券に強い、不動産に強い、個別相談に強い、といったPRをされている方がいらっしゃいます。その専門性のもとはといえば、金融機関等に勤めていた時代に培われたものであることが多いですね。

このような背景からも、専門性は企業系FPの方のほうが高い印象はあります。

ちなみに、独立系FPで活躍した方が、企業系FPに転身する例はほとんど見かけません。
このことから、「FPはつぶしのきく職業」「金融機関からの片道切符」と、金融機関の中の人たちが表現することもあります。
(独立系FPの中には金融機関を悪く言う人もいるので、そういった人はもはや金融機関に戻っての仕事は難しいと考えられています。そのこともあって「片道切符」という表現が使われているようです)


続いて、顧客からの信頼性についてです。
「お金のことならFPに相談しよう」と、独立系FPの方は積極的に言っています。
ところが現実には、顧客の大多数は、金融機関へ自ら足を運び、相談に行っています。
(逆に、企業系FPが個人宅に営業に出かけることもあります)
なぜなら、FPよりも金融機関のほうが、お金の相談に適した専門性があると認識していますし、何より身近な存在だからです。

テレビや雑誌で、FPと名乗って活動している人がいるのを、一般の方も知ってはいます。
しかし身近な相談相手という印象はなく、テレビや雑誌で評論家のようにふるまっている人、お金のうんちくを語る人、節約アドバイザー、というイメージのほうが強いです。

前回もお伝えしましたが、独立系FPは大半が個人事業主または数名規模の事業者です。
それと比較すると、どうしても銀行や保険代理店などのほうが信頼性があり、相談に値する相手にふさわしいという印象が出るのは、仕方がないところです。
独立系FPを抱える大きな会社がもし存在したら、この構図は変わるかもしれませんが、現状ではまだ期待できないと言わざるを得ません。


今回は、企業系FPと独立系FPとを比較した内容をお届けしました。
次回も両者の比較について書いていきますが、これからFPとして仕事をしていきたいと考えている方が気になる点を、掘り下げてみたいと思っています。

 

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■ 今後の勉強会の開催予定
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●3/18(土)午前 受験前に役立つ情報満載!FP技能士3級2級合格ガイダンス会
FP技能士試験の合格に役立つ、様々な情報をお伝えする内容です。

●3/18(土)午後 家計診断で学ぶ、50歳からのセカンドライフ
お金の問題を抱えた50歳ご夫婦の家計を診断をし、家計の問題点と、
その解決法を導きます。FP相談事例を模擬体験できる内容です。

参加申し込み、勉強会の詳細はこちらから:
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2017年03月14日

金融機関に属するFPと、金融機関に属さないFP その3

FPという職業の分類として、
・金融機関に勤めている、企業系FP
・金融機関に属さない、独立系FP(公正中立なFP)
の2種類がある、というお話をシリーズ化してしばらく書いていきます。

今回は、「独立系FPになるハードルの高さ」についてです。


前回、独立系FPになるためには、転職での実現は難しく、現実には個人事業主になる、または会社をおこすなどしないと難しい、ということをお伝えしました。

ところで、どうして独立しないと独立系FPになれないのでしょうか?


答えは単純で、独立系FPの世界で、雇用が生まれていないからです。
独立系FPの世界では、従業員を増やして規模の大きな仕事をしていくという場面がほとんどないのです。

独立系FPほとんどは、個人事業主です。
自分でビジネスを回せる範囲でしか、仕事をしない傾向があります。
また数人のFPが集まった会社も存在しますが、たくさんの従業員を抱えて事業を大きく育てていく発想はあまりありません。FP会社経営者に話を聞いても、「規模は追わない」と答える人が多いですね。
自分でさばききれないほど仕事を抱えている、という話も、ほとんど聞きません。

したがって、独立系FPの雇用は生まれにくい構図となり、「転職」という発想で独立系FPを目指しても、実現できないのです。


独立系FPに閉じて業界を見てみると、非常に小規模なFP事業者が多数集まった業界構造です。
その一方で、このような小規模FP事業者が集まって、勉強会をしたり仕事を紹介しあったりしています。
「FPは横のつながりが大切」という人も多いです。


これを見て、私は個人的に思っていることがあります。
そんなに横のつながりが大切なのであれば、みんなで一つの法人に集まってビジネスをすればいいのに、と。

個人事業主が複数いると、それぞれが営業など集客活動をし、それぞれが自社の経理もし、そのうえでFP知識を発揮した業務もしています。
一つの法人に集まってみんなで仕事をすれば、従業員にそれぞれ営業・総務・開発などの役割分担をさせて、効率的な経営のもとで社会に価値を提供できます。
それぞれのFPの強みを生かしていくこともできます。

これと比較すると、現状の独立系FPはお客様に価値を提供することよりも、そもそも集客することに労力を取られています。
そのような集客活動にそれぞれのFPが必至ですから、なかなか人を増やしてビジネスを広げていく、ということは難しいのです。
この構図は、他業界と比較しても、独立系FP業界における弱点だと私は考えています。


今回は、独立系FPになるハードルの高さと、その原因となっている独立系FP業界についてお話をお届けしました。
次回以降は、これを踏まえて、企業系FPと独立系FPをいくつかの観点で比較をしていきたいと思います。
また、企業系FPと独立系FPの違いを、一般の人たちはどのように見ているのか、ということもお伝えしたいと思います。

 

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●3/18(土)午前 受験前に役立つ情報満載!FP技能士3級2級合格ガイダンス会
FP技能士試験の合格に役立つ、様々な情報をお伝えする内容です。

●3/18(土)午後 家計診断で学ぶ、50歳からのセカンドライフ
お金の問題を抱えた50歳ご夫婦の家計を診断をし、家計の問題点と、
その解決法を導きます。FP相談事例を模擬体験できる内容です。

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2017年03月10日

金融機関に属するFPと、金融機関に属さないFP その2

FPという職業の分類として、
・金融機関に勤めている、企業系FP
・金融機関に属さない、独立系FP(公正中立なFP)
2種類があります。

この2種類のFPに関するお話を、シリーズ化してしばらく書いていきます。
今回は、「独立系FPになる」ということについてです。


FPの勉強を積んだ方の中には、お金の知識を使ってたくさんの方の役に立ちたいという思いから、独立系FPを目指そうと考える方がいらっしゃいます。
今の会社を辞めて転職してでも、FPを目指そうという意欲の高い方もいらっしゃいます。

そう思って転職サイトに登録し、FPの職業を探すと、思わぬことに気が付きます。
それは、転職サイトにあるFPの仕事は全て「企業系FP」、すなわち金融機関に勤める立場でのFPなのです。
転職サイトには、いわゆる独立系FPのお仕事はありません。
それでも独立系FPを目指すなら、転職サイトを離れ、別の切り口で探すことになります。

いろいろ情報収集をしていった結果、独立系FPの多くの方は、どこかの会社に雇われているのではなく、個人事業主であったり自分で会社をおこすなどしていることを知ります。
(注:独立系FP会社で人材募集をしているところもあります。しかし、ほとんどの人の目に触れないところで告知されているうえ、大手転職サイトに比べると開示されている情報も少なく、閉鎖的な印象も受けます)

独立系FPとなるためには、独立しなければならないのか・・・
独立系FPの「独立」って、そういう意味だったの!?

という思いに至るでしょう。


つまり、独立系FPになりたければ、安定した収入は得られないということになります。
そうとわかると、独立系FPになることをあきらめる人がどんどん出てきます。
ごく一部に、どうしてもFPとしてやっていきたいという思いが強い方が、独立したうえで独立系FPとしての活動を始めます。
こうでもしないと、独立系FPになれないという現状が、あるのです。


以上のお話から分かるように、独立系FPには、そう簡単にはなれないのです。
正確に言えば、独立系FPになるには、独立してしまえば簡単になれます。
しかし普通は、安定した生計を立てられる前提で独立系FPになると考えますので、その前提の下では「独立系FPには、そう簡単にはなれない」という結論になります。

これが、FP業界の構図なのです。
期待を持った人にとっては、ちょっとがっかりする業界構図ですよね。

では、なぜ独立系FPになるには、こうもハードルが高いのか、その裏側について次回はご紹介したいと思います。

 

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●3/18(土)午後 家計診断で学ぶ、50歳からのセカンドライフ
お金の問題を抱えた50歳ご夫婦の家計を診断をし、家計の問題点と、
その解決法を導きます。FP相談事例を模擬体験できる内容です。

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2017年03月07日

金融機関に属するFPと、金融機関に属さないFP その1

FPという職業の分類に、FPとは
・金融機関に勤めている、企業系FP
・金融機関に属さない、独立系FP(公正中立なFP)
の2種類がある、という考え方があります。

企業系FPは、自身が属する金融機関の商品を売ることで収益を上げるのが一般的です。
一方で独立系FPは、顧客から対価を直接いただき、真に顧客のメリットになることを第一に考え、必ずしも金融商品を売らないと位置付けられています。

この2つの分類において、以上のように表現されることが多くあります。
この両者の違いについては様々に議論されていますが、これを踏まえて次のような考え方がなされている場面も多くあります。

・独立系FPは顧客の損得のために行動するが、企業系FPは金融商品を売りつけるために行動する
・企業系FPより、独立系FPのほうに職業として価値がある
・FPとして目指すべきは、独立系FPである

皆さんも、どこかでこのような趣旨の記事を見かけたり、会話を聞いたことがあるのではないでしょうか。
企業にお勤めのFPの方も、心のどこかで、この感覚を持っているかもしれません。

実際、FPの勉強を積んだあとの次のステップとして、独立系FPを目指そうと考える人がある一定数いらっしゃいます。
ところが、実際にその道を進もうとしたときに、いろいろな壁にぶつかります。

金融機関に属さないFPになりたいけど、そう簡単には、なれないのです。

今後しばらくは、独立系FPになるための話題、企業系FPと独立系FPの違いについて、書いていきたいと思います。
FP業界の外側からFP業界を深く見たときの、独自の視点も交えたいと思っています。

この話題に関心をお持ちの方や、自分なりの考えをお持ちの方も多くいらっしゃると思いますので、配信の都度、ご意見などございましたら、お気軽にコメントをお寄せいただければと思います。
皆様の声をご紹介したりしながら(特にご希望でない限り匿名でのご紹介とします)、話を進めていこうと思っています。

 

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■ 今後の勉強会の開催予定
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●3/18(土)午前 受験前に役立つ情報満載!FP技能士3級2級合格ガイダンス会
FP技能士試験の合格に役立つ、様々な情報をお伝えする内容です。

●3/18(土)午後 家計診断で学ぶ、50歳からのセカンドライフ
お金の問題を抱えた50歳ご夫婦の家計を診断をし、家計の問題点と、
その解決法を導きます。FP相談事例を模擬体験できる内容です。

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