2017年08月26日

「空き家の譲渡所得の3000万円特別控除」の活用どころ

相続で得た建物に、誰も住むことがなく空家の状態で売却する時、所定の要件を満たすと「空き家の譲渡所得の3000万円特別控除」を使うことができます。

この特例の適用要件の解説は省略しますが、改めて詳しく知りたい方は、お持ちのFP・税金に関する書籍(試験対策テキスト)をご覧いただくか、下記国税庁のサイトをご覧ください。
https://www.nta.go.jp/taxanswer/joto/3306.htm

本日は、この特例の活用どころについて、ご紹介します。

 
この「空き家の譲渡所得の3000万円特別控除」ですが、実は複数の相続人で共有している場合、共有している相続人全員が、この特例を使うことができます。
つまり、相続人3人が共有していたならば、3000万円×3=9000万円の特別控除になる、というわけです。

この特例の使いどころですが、空き家そのものを相続人が誰も欲しがらず、いわゆる換価分割の対象としたい場合に、あえて共有の状態でその空き家を相続します。
その後、売却をするときに、共有者全員がこの特例を使えるので、譲渡所得を軽減することができます。
評価額の高い空家であれば、効果的な方法となるでしょう。

 
不動産の共有は問題になることも多いですが、このような売却戦略を考慮すれば、あえて共有にして税務上のメリットを享受するのも一つの方法といえますね。

 

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posted by FPスキル実践活用勉強会スタッフ at 06:55| Comment(0) | TrackBack(0) | 不動産

2014年01月18日

【FP試験の解説】等価交換方式で使われる2つの計算方式について

2013年9月に行われたFP技能士試験の問題の中から、多くの受験者が間違えやすい問題、知識を整理していないと答えづらい問題をピックアップして解説しています。
今後試験を受ける方、試験合格済みだけれどさらなる知識を身につけたいと考えている方の参考になればと思っています。

試験で出題される6分野の順に解説しています。

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2013年9月 FP技能士2級 実技(きんざい 個人資産) 問12より

等価交換方式による、デベロッパー側の建物の取得面積を計算する問題でした。
おそらくこの手の問題に慣れていなくて困ってしまった受験者が多かったと思います。ここでは問題文に記載されている用語について解説をします。

原価積上方式とは、土地と建物のそれぞれの出資額をもとに、建物の持分割合を計算する方式です。
土地の価値が高ければ高いほど、また建物の建設費を抑えれば抑えるほど、地主側が建物を多く取得できる方式といえます。

一方の市場性比較方式とは、建物を建設するデベロッパーの採算性を基準にして、建物の持分割合を計算する方式です。デベロッパーが収益性の高い建物を建築できる場合には、デベロッパー側が建物を多く取得できる方式といえます。

他にもいくつかの計算方式もありますが、計算方式によってデベロッパー側の取得面積が異なります。そのため、ある計算式では地主が有利になり、また別の計算式ではデベロッパーが有利になったりします。
実務上はいくつかのケースを想定して取得面積を算出し、最終的には両者で相談をして折り合いをつけて、取得面積を決定することになります。それぞれの計算方法は、その取得面積の根拠の一つとして考えることになります。


本日で、不動産分野の解説は終了となります。
明日からは、最後の相続・事業承継分野の解説を続けていきます。


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【次回以降の、FP技能士3級・2級合格勉強会のご案内】
ファイナンシャルプランナー資格取得を目指す方々が集まり、一緒に楽しく学びあう勉強会です。
 ■2014/1/13(月・祝) 3級2級頻出重要ポイント対策勉強会
 ■2014/1/18(土) 2級応用問題/難問対策勉強会

いずれの勉強会も、学科と実技の試験対策を含んでいます。グループワーク形式もあり、参加者同士で交流や情報交換しながら、楽しく学べる勉強会です★
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posted by FPスキル実践活用勉強会スタッフ at 10:32| Comment(0) | TrackBack(0) | 不動産

2014年01月17日

【FP試験の解説】立体買換えの特例について

2013年9月に行われたFP技能士試験の問題の中から、多くの受験者が間違えやすい問題、知識を整理していないと答えづらい問題をピックアップして解説しています。
今後試験を受ける方、試験合格済みだけれどさらなる知識を身につけたいと考えている方の参考になればと思っています。

試験で出題される6分野の順に解説しています。

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2013年9月 FP技能士2級 実技(きんざい 個人資産) 問11より

いわゆる「立体買換えの特例」の要件を満たす場合には,AさんはX土地の譲渡に関し,譲渡所得の金額の計算上,譲渡益の100%相当分の課税の繰延べが可能である。

この記述は適切です。立体買換えの特例は1級学科試験でたまに出題されますが、今回2級でも出題されました。立体買換えの特例について記載のあるFP試験対策テキストはあまりありませんので、悩んだ受験者も多かったのではないでしょうか。

立体買換えの特例とは、主に不動産の等価交換方式の際に用いられる特例です。下記の条件を満たした場合に利用できます。
・土地を譲渡すること
・譲渡した土地に、3階建て以上の建物を建築し、その一部または全部を取得すること
・その建物は、耐火建築物または準耐火建築物であること
・その建物は、延床面積の2分の1以上を居住の用に供されるものであること
・建物のうち取得した部分は、以下のいずれかの用途であること
 ・事業用
 ・本人または親族の居住用

以上の条件を満たすと、譲渡した土地から得られた譲渡益について、その譲渡所得を100%繰延することができます。この100%繰延は、居住用建物の買い替え特例の場合と同様と覚えましょう。
したがって、この問題の記述は「適切」となるのです。

この買換えは、土地と土地の買換えではなく、また建物と建物との買換えでもなく、土地とその上に立つ建物との買換えであることから、「立体買換えの特例」と名付けられていると考えれば、理解しやすくなりますね。

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posted by FPスキル実践活用勉強会スタッフ at 14:43| Comment(0) | TrackBack(0) | 不動産

2014年01月16日

【FP試験の解説】区分所有権に関する3つのポイント

【予告】1/26ごろより、当ブログは新しいURLにて運営をいたします。詳細は、改めて告知をいたします。

2013年9月に行われたFP技能士試験の問題の中から、多くの受験者が間違えやすい問題、知識を整理していないと答えづらい問題をピックアップして解説しています。
今後試験を受ける方、試験合格済みだけれどさらなる知識を身につけたいと考えている方の参考になればと思っています。

試験で出題される6分野の順に解説しています。

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2013年9月 FP技能士2級 学科 問47より

2.区分所有者は、当該建物の区分所有者ではない者を管理者として選任することはできない。

選択肢2は不適切です。管理者には、区分所有者であってもそうでない人でも選任することができます。また、個人でも法人でも選任することができます。
管理者とは、いわゆる区分所有者による総会で選ばれる理事長で、規約や総会決議に基づいてマンションの管理業務を執行する人です。
ちなみに、管理者とは別に、マンションの「管理人」という役割もあります。管理人は、マンションの受付や清掃などの維持管理を行う人(法人)です。混同しないように注意してください。

3.専有部分が数人で共有されている場合は、共有者それぞれが議決権を行使する権利を有している。

選択肢3は不適切です。専有部分が数人で共有されている場合は、共有している者の中から議決権を行使すべき者を1人定めなければならないことになっています。たとえば夫婦の共有名義のマンションの場合には、議決権を行使するのは、夫か妻のいずれか1人ということになります。

4.区分所有建物を取り壊して新たな建物に建て替えるためには、原則として区分所有者および議決権の各5分の4以上の賛成による集会の決議が必要となるが、規約で別段の定めをすることができる。

この選択肢は不適切です。建て替えに関して、5分の4以上という議決権の数は、規約で別段の定めをすることはできません。
議決権の数を規約で別段の定めにできるのは、共用部分の形状または効用の著しい変更の場合です。この場合は、議決権の4分の3以上という部分を、規約で過半数まで減ずることができます。

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posted by FPスキル実践活用勉強会スタッフ at 20:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 不動産

2014年01月15日

【FP試験の解説】隣地斜線制限が適用される用途地域

2013年9月に行われたFP技能士試験の問題の中から、多くの受験者が間違えやすい問題、知識を整理していないと答えづらい問題をピックアップして解説しています。
今後試験を受ける方、試験合格済みだけれどさらなる知識を身につけたいと考えている方の参考になればと思っています。

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2013年9月 FP技能士2級 学科 問46より

4.都市計画区域内の建築物は、すべての用途地域において、隣地境界線までの水平距離に応じた高さ制限(隣地斜線制限)の規定が適用される。

選択肢4は不適切です。隣地斜線制限は1級を含め過去にほとんど出題されたことがないうえに、FP試験対策テキストにも記載がないことが多いので、やっかいな選択肢であったかと思います。

隣地斜線制限とは、隣地(お隣の建物と考えてください)の採光や通風などの環境を確保するために設けられた制限です。隣地境界線との距離にともなう高さ規制であり、境界線に近い場所ほど、高い建物がかからないように規制をされています。
ネットで「隣地斜線制限」で検索すると、図入りで解説されているわかりやすいサイトがいくつか見つかると思いますので、それらもあわせて確認してみてください。

隣地斜線制限は、すべての用途地域ではなく、第1種、第2種低層住宅専用地域以外の用途地域で適用されます。なので、この選択肢は不適切となります。
第1種、第2種低層住宅専用地域にこの規定がないのは、この用途地域には絶対高さ制限という高さ制限の規定があり、そちらを優先適用しているためです。
絶対高さ制限とは「10mまたは12mのうち都市計画で定められた高さを超える建築物」の規制のことです。

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