2017年05月10日

お店でもらった500万円相当のポイントには、どのように課税される? その2

とある本屋さんで、500万円相当のポイントがもらえるキャンペーンをやっています。
https://honto.jp/cp/hybrid/campaign/dokusho-entry.html

もし万が一当選したら、いったいどのような課税がなされるのでしょうか?
という点に踏み込んで解説をしています。
若干、頭の体操のような内容になりますが、実務上の高度な税金感覚を養うには適した教材になりますので、お付き合いくださいね。

 
前回のおさらいですが、家電量販店で付与されるポイントは「停止条件付き贈与契約」の一種であり、ポイント付与時ではなくポイント利用時に一時所得になる、というお話をしました。

このポイントですが、いわゆる「ポイント」に限らず、スタンプカードでスタンプを押してもらったときや、ポイントではなく何枚かためると景品と変えてくれるシールを受け取った時、さらにマイルが付与された時なども、同じ解釈ができます。
ポイントという名称ではなく、同様の概念が適用される場面ではすべて同じ取り扱いになると税務上は考えます。

 
今思い返すと、私が子供だったはるか昔にも、このような制度はありました。
スーパーで買い物をすると、200円につき1枚、切手の4分の1サイズの紙きれ(チケットと呼んでいたかな?)がもらえました。
それを専用台紙に張り、200枚分いっぱいに貼り付けると、200円の商品券として使えたのです。

子供のころ、親からこのポイントなる紙切れの束と、専用台紙と、糊を渡され、
「これ糊で貼り付けて、好きなお菓子もらっといで!」
と言われて、嬉しかったのを覚えています。
当時の、ささやかな親からのお小遣いでもありました。

親にしても、小さい紙きれを糊でくっつけるという面倒な作業なので、小遣いを現金で渡す代わりにこのやり方にすることで、家事を合理化できた一面はあったでしょう。
子供なら、喜んでやりますからね(笑)

もしかしたら、子供のころに同じ体験をされた方もいらっしゃるかもしれませんね。
話が少し横道にそれましたが、これも一時所得なのだよ、という事例のお話でした。

 
さて、ポイントにまつわる話を続けていますが、このようなポイント制度を頻繁に利用している私たちは、年間である一定の一時所得を得ているといえます。
個別のお店のポイントに限らず、Tポイントやマイルなどのより汎用的なポイントも含まれます。

とはいえ、一時所得の特別控除額である50万円には届かないケースが多いため、ほぼ無視しても差し支えないと思います。
しかし万一、別の一時所得が50万円以上あったとしたら、厳密なことを言えばこれらのポイント利用も一時所得に組み込んで申告が必要と言えます。
でも、申告に備えてポイント利用履歴を管理している人はまずいないでしょうし、現状としては国税庁もそこまでポイントの確認までは行っていません。

とはいえ、ポイントの発行額は年間で1兆円に達するとみられており、できれば何らかの方法で課税したい・・・と国税庁側は考えているかもしれません。

 
今回も話が長くなりましたので、次回につづけます。
次回はポイントへの課税にはちょっとしたカラクリがあることと、冒頭の500万円相当のポイントに、どのような課税がなされるのかについて踏み込んでいきます。
次回はちょっと複雑な話になるかな!?と考えていますが、分かりやすく説明しますので、楽しみにしてくださいね。

 

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■ 今後の勉強会の開催予定
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
●6/3(土) 家計シミュレーションソフトで家計分析・家計改善をやってみよう
無料で誰でも使える家計シミュレーションソフトで、家計分析や家計改善の
方法について学びます(当勉強会の運営スタッフが開発したソフトです)

●6/3(土) ライフプランソフトを使いこなし、FPの総合力を発揮する勉強会
ライフプランソフトの高度な機能も使いこなし、より相談顧客に適した
FPコンサルティングを行うための具体的ノウハウを学びます。

●5/13(土) FP2級 頻出重要ポイント&難問対策勉強会
●5/21(日) FP3級 頻出重要ポイント(2級基礎)対策勉強会

参加申し込み、勉強会の詳細はこちらから:
http://money-study.net/schedule.htm
※パソコン・スマートフォン両対応のサイトです。

posted by FPスキル実践活用勉強会スタッフ at 06:48| Comment(0) | TrackBack(0) | 税金

2017年05月07日

お店でもらった500万円相当のポイントには、どのように課税される? その1

今回から3回ほどにわたって、ちょっと高度な税金の話題をお届けします。

 
とある本屋さんで、500万円相当のポイントがもらえるキャンペーンをやっています。
https://honto.jp/cp/hybrid/campaign/dokusho-entry.html

もし万が一当選したら、いったいどのような課税がなされるのでしょうか?
個人的には、法人からの贈与ということで、一時所得になるのだろうなあと思いました。
しかし調べてみると、ポイントに対する課税はけっこう奥の深い話であり、実際に申告をする際には非常に頭の痛い問題を含んでいることが分かりました。

今回から何回かにわたり、このようなポイント制度と税金の関連についてお話をしていきます。
若干、頭の体操のような内容になりますが、実務上の高度な税金感覚を養うには適した教材になりますので、お付き合いくださいね。

 
まず、家電量販店で付与されるポイントを事例にします。
皆さんにとって、かなりなじみのあるものですよね。

このポイントは、ある買い物に対して付与されます。しかしその買い物時点では使えず、次回その店での買い物に対して使えるという性質であります。
このことから、ポイントは「値引き」とはみなされないというのが税務上の見解です。
値引きではないので、「経済的利益の提供」に該当します。したがってポイントは、税務上、法人からの贈与とみなすこととなります。

しかしここで一つ問題が出ます。
そのポイントの価値は、日本貨幣に換算して、何円相当なのでしょうか?

ポイントによる経済的利益を受けられるのは、ポイントをもらった時ではなく、使ったときです。
なぜなら、1ポイント何円相当になるのかは、使ったときに初めて確定されるわけです。
例えば過去には、1ポイント1円としていたものを、ある時から制度改定により、1ポイント0.5円相当になったこともありました。
また、ポイントを使う前にその企業が倒産すれば、ポイントは無価値になります。

こういった事情があるため、贈与の効力が生じるのは、ポイントを受け取った時ではなく、ポイントを使ったとき、と税務上は考えることになります。
この観点からいうと、ポイント付与は「停止条件付き贈与契約」に該当するということになります。

難しい贈与契約の言葉ですが、「ポイントを使います!」と顧客側が意思表示をするまで、贈与(経済価値の獲得)の効果は停止されている、という解釈で、「停止条件付き贈与契約」ととらえればわかりやすいでしょうか。

 
いきなり小難しい考え方がたくさん出てしまいましたが、ここで一つの結論に入りましょう。
付与されたポイントは、企業から受けた贈与とみなされます。
しかし課税がなされるのは、ポイント付与時ではなくポイント利用時です。
法人からの贈与なので一時所得の対象となりますが、所得の額は、ポイントを現金換算した金額となります。

 
ということは、冒頭に書いた「本屋さんでもらった500万円相当のポイント」は、もらった時ではなく使ったときに一時所得になる、ような気がしますよね。
ところが実は、そう簡単に結論付けられない点もあるのです。
最終的な結論に至るまでには、もう少し考えなければならないことがあります。
ここからが奥が深く、頭の痛い話につながるのですが、話が長くなりますので、それは次回にお話を続けていきます。お楽しみに。

 

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■ 今後の勉強会の開催予定
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●6/3(土) 家計シミュレーションソフトで家計分析・家計改善をやってみよう
無料で誰でも使える家計シミュレーションソフトで、家計分析や家計改善の
方法について学びます(当勉強会の運営スタッフが開発したソフトです)

●6/3(土) ライフプランソフトを使いこなし、FPの総合力を発揮する勉強会
ライフプランソフトの高度な機能も使いこなし、より相談顧客に適した
FPコンサルティングを行うための具体的ノウハウを学びます。

●5/13(土) FP2級 頻出重要ポイント&難問対策勉強会
●5/21(日) FP3級 頻出重要ポイント(2級基礎)対策勉強会

参加申し込み、勉強会の詳細はこちらから:
http://money-study.net/schedule.htm
※パソコン・スマートフォン両対応のサイトです。

posted by FPスキル実践活用勉強会スタッフ at 08:37| Comment(0) | TrackBack(0) | 税金

2016年12月17日

同じ支出をするにも、より得になる方法をたくさん知っていれば有利に

みなさま、こんにちは。
FPスキル活用勉強会運営スタッフ(公式サイト管理人)の佐藤です。

来年(というか来月)から、所得税・相続税など、いろいろな税がクレジットカードで支払えるようになります。
クレジットカードで税金を払えば、ポイントが付与されてお得です。
なので源泉徴収の仕組みを回避し、税金をできるだけカード払いしようとする人たちも出てくるでしょう。
納税額が多い人ほど、還元率の高いカードを持っている人ほど、有利になりそうです。

ただ、クレジットカードを持っている人が納税でお得(有利)になる、というのは税の公平性という観点から問題と考えている人たちもいて、この議論は続くと思います。

【GMO-PG、「国税クレジットカードお支払サイト」を2017年1月4日に運営開始】
http://itpro.nikkeibp.co.jp/atcl/news/16/120503625/


このように、同じ支出をするにしても、より得になる方を選ぶ場面は多くあるものです。

例えば食糧や飲料を買うとき、お店によって値段が違います。
同じものを買うなら、より低価格で売られているお店で買う方がお得です。

FP6分野の知識があれば、さらに選択肢が広がります。
例えば、老後資金を用意するにしても、証券会社で積み立てるか、NISA口座を使うか、確定拠出年金制度を使うかで、お得度が違ったりします。
不動産取引や相続に関しても、特例を使うか使わないか、使える状況を知っているかいないかで、支出額に差が出てきます。

このように、同じことをするにしても、よりお得になる方を選択できるスキルは家計の改善でも力を発揮します。
また、より優れた提案ができる引き出しにもなります。

ぜひみなさんも、意識してみてくださいね。

 

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■ 今後の勉強会の開催予定
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次回は2月に開催を予定しています。
開催日時、場所が正式に決まりましたら、こちらでご案内いたします。

posted by FPスキル実践活用勉強会スタッフ at 16:59| Comment(0) | TrackBack(0) | 税金

2016年11月24日

もうすぐ年末、確定申告の準備に向けて

みなさま、こんにちは。
FPスキル活用勉強会運営スタッフ(公式サイト管理人)の佐藤です。

あと1か月ほどで、2016年も終わり、新たな年になりますね。
当FPスキル活用勉強会も今年に始めましたが、来年も継続して活動をしていきます。
12月の教育費の勉強会のあと、サイトのリニューアルも計画していますので、私は年末もゆっくりできないかもしれません(笑)


さて、年末に向けて確定申告の準備を始めている方もいらっしゃるでしょう。
私のところにも確定申告に必要な書類が送られてますので、1か所にまとめて保管し、来年1月以降の手続きにそなえています。
確定申告が必要な方は、早めに準備を心掛けてくださいね。


最近は、ふるさと納税にも注意しています。
年末になるにつれて、その年のおおよその所得や納税額が見えてきます。
それをもとに自己負担限度額を超えない範囲で、寄付手続きを行うとお得になります。
しかし年末ぎりぎりの寄付だと、翌年に寄付をしたことになり、お得な機会を逃すこともあります。
なので私は12/10までを目安に、寄付手続きを終えようと思っています。
ふるさと納税の返礼品選びは、なかなか悩ましいところですね。
選ぶなら、お得なものを選びたいですし。
個人的には、来年4月ごろまでに使いそうなものを中心に、返礼品えらびを検討していこうと思っています。

それと年末までに行うべきは、資産運用の利益調整ですね。
今年度に投資で利益が出ていた場合、損失となっているものを決済することで利益額を圧縮し、投資にかかる税額を下げられます。
一方で損失を損益通算する場合は、利益が出ているものを中心に決済すれば、課税を抑えることができます。
税額を調整できるポイントになりますので、投資をされている方は少し意識をしてみてくださいね。


FPの6分野で税を勉強しましたが、こういうところでも役立つ知識となりますね。
みなさんも同じような状況でしたら、準備を少しずつ始めていきましょう。

 

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■ 今後の勉強会の開催予定
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●2016/12/11(日) 第7回 将来の教育費をもっと正確に見積もる方法

【姉妹サイト「ライフプランソフト活用勉強会」より】
●2016/12/11(日) 老後資金のチェックと、適切な生命保険の検討方法を学ぼう

※2つの勉強会ともに、同じ会場で時間を前後しての開催です。

・FP6分野の知識を、より実践的に活用していく知識・体験を得たい
・FP知識と技能を活かし、家族・知人・お客様の悩みを解決していきたい
・FPに関連した人脈を広げたい

とお考えの方にとってピッタリの、役に立つオススメの勉強会です。
皆様のご参加を、お待ちしています!

参加申し込み、勉強会の詳細はこちらから:
http://money-study.net/life-plan/session/
※PCスマホ両対応のサイトです。

posted by FPスキル実践活用勉強会スタッフ at 08:28| Comment(0) | TrackBack(0) | 税金

2014年03月01日

外国税額控除を適用しても、二重課税になることはある

海外で得た所得に対して、日本の所得税に加えて、その外国の税のルールに基づき外国でも課税される場合があります。
この時、日本の所得税を減税する制度として、外国税額控除があります。

しかし外国税額控除は、日本で課税される所得税の一部を控除するというものであり、外国で支払った税金の全額を、日本で控除してもらえるというわけではありません。
外国税額控除の上限額は、次の計算式となっています。

日本で課税される所得税額 × 外国で得た所得 ÷(日本で得た所得+外国で得た所得)

外国税額を適用した結果、外国で支払った税金の一部のみが外国税額控除で控除されることもあります。この場合は、外国で得た所得に対して、日本とその外国とで実質的に二重課税されたことになります。

このことから言えることは、日本の居住者でありながら外国で所得を得た場合、二重課税となることがあり得るということです。外国で所得を得る場合には、事前に税額のシミュレーションを行うなどして、損益を計算しておくことも大切です。
posted by FPスキル実践活用勉強会スタッフ at 09:54| Comment(0) | TrackBack(0) | 税金