2018年09月09日

団信でローンが完済されたときに、所得税がかかるケースがあるというお話

共働き夫婦が住宅ローンを組む際に、連生団信を利用できるケースがあります。
連生団信とは、団体信用生命保険の種類の一つで、夫婦の一方が死亡したら、もう一方の債務も全額免除になる団信です。
フラット35でも取り扱っていますし(もちろん上乗せされる金利は少し高くなる)、民間の銀行でも取り扱っているケースはあるかと思います。

 
さて、夫婦ともにローンを組み、それぞれが事前に定められた返済額を返済をしている途中に、不幸にも夫婦の一方が死亡したとします。
このとき、連生団信により、夫婦が抱えていたローンが完済されます。
しかし生存している方が本来負担すべきだったローン残額が、その方の一時所得として課税の対象になります。
返済免除された金額=所得、とみなされるわけです。

ローンが完済になるのはありがたいことですが、収入が発生しないのに所得が発生するケースです。
ローン残額が高額だった場合は、翌年の所得税と住民税が高額になる可能性もあるので、納税資金の手当てが欠かせません。
所得税は延納があるにしても、延納期限は最長でたった2カ月ですから。

納税資金対策としては、下記のような基本的な方法で対処可能です。
・ある程度の預貯金を確保しておく(その預貯金額で納税)
・団信とは別に生命保険に加入しておく(保険金を原資にして納税)

 
今後共働き世帯が増えて、連生団信を利用するケースが増えるかもしれません。
この一時所得は、ほとんどのFPの方に知られていないお話だと思います。
ぜひ、頭の片隅にでも置いていただければと思います。

まあレアケースだし、意識しなくてもいいだろう・・・
と考える方も多いかもしれませんが、この件がかつて税務訴訟となっています。

 
連生団信をお客様に提案される場合には、万が一のことがあった場合の翌年の確定申告で正しく申告してもらえるよう、情報提供とサポートをしてあげたいところですね。

 
連帯債務免除による一時所得については、下記の記事が参考になります。
http://farsight.co.jp/report/%E6%AD%BB%E3%82%93%E3%81%A0%E3%82%89%E3%83%81%E3%83%A3%E3%83%A9%E3%81%AB%E3%81%AA%E3%82%8B%E3%81%AF%E3%81%9A%E3%81%AE%E4%BD%8F%E5%AE%85%E3%83%AD%E3%83%BC%E3%83%B3%E3%81%AE%E4%BF%9D%E9%99%BA%E7%AD%96/

本文で触れた税務訴訟については、下記サイトが参考になります。
国税不服審判所のサイトなので、難解な文章ですが。。。
http://www.kfs.go.jp/service/JP/72/14/index.html
 

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2018年04月16日

来年からスタートする新しい税金「国際観光旅客税」

来年1月7日より、新しい税金「国際観光旅客税」の徴収が始まります。
十年以上ぶりの、新税だそうです。

この税金は、海外に出国するたびに、1000円ずつ徴収される税金です。
「快適な旅行環境の整備」「日本の多様な情報を入手しやすくする」「地域の文化・自然を活用した観光資源の整備」のために使われることとなっています。

海外旅行に頻繁に行く方は、これまでよりちょっと負担が増えますね。
ひとまず1000円からスタートする税金ですが、今後税額が上昇していくと、「負担が増えるから、国外旅行は減らそう」と考える人も、出てくるかもしれません。
そうなれば、国民が国内で消費してくれるようになるため、それはそれで税収にもつながるので、国際観光旅客税は国家としての税戦略のひとつという見方もできますね。

私は個人的に海外旅行に行く機会はほとんどないので直接的な影響はないのですが、新しく始まったこの税金が、どのような効果をもたらすのかに、注目したいと思います。
 

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2018年02月08日

ビットコインで大儲けしても、税金を払えず自己破産するというお話

ビットコイン課税について書かれた、とある記事を読みました。
ビットコインの売買で高額な所得を得ても、それが翌年に急落しちゃうと、所得税の納税資金が捻出できなくなる、というお話でした。

似たような例は、皆さんご存知の相続時精算課税制度にもあります。
相続時精算課税制度を使って、生前に高額な財産を贈与したとします。しかしその後、その財産の価値が暴落or消失すると、相続時には価値がないにもかかわらず、相続税計算においては贈与時の高額な課税価格が加算されます。
相続税が高額になった場合、その贈与財産は物納できませんし、売却しようにも十分な価値にはならないので、納税資金の工面に苦労する事態になることもありるのです。
万一、相続税額が保有財産額を超えていれば、延納や物納で持っても払いきれず、相続人たちが自己破産に陥るケースもあります。これを相続破産などともいわれますが、場合によってはこのようなことが起こりえるのです。


ビットコインによる所得に話を戻します。
所得税には延納はあれど、猶予は2ヶ月だけ。
所得税には物納の制度もありません。

翌年内に所得税を払えなければ、財産を投げ売ってでも納税資金作りを迫られ、それでもだめなら自己破産になります。
こういう事例が、もしかしたら今年見聞きすることになるのかもしれません。


ファイナンシャルプランニングの観点でまとめると、所得税の対象となる高額所得を得たならば、かならず翌年の納税資金は確保しなければなりません。
なので、高額所得を得ることが想定されたら、その時から翌年の納税について考えを巡らせられるよう、お金の知識ある人がサポートしてあげることが大切だと、ビットコインの課税記事を読んで思ったのでした。。。


今回の参考記事:【ビットコインの課税を逃れる「億り人」の知恵とは?】
http://diamond.jp/articles/-/158512
 

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2017年12月22日

税制改正の詳細な報道が出始めています。改正内容に注目しましょう!

年末も迫り、税制改正法案に関する詳しい報道が増えてきましたね。
今、私の記憶にある範囲でも、次の改正項目が含まれています。

・基礎控除の増額・減額
・給与所得控除の減額
・給与所得控除の上限がさらに切り下がる
・青色申告特別控除の改正
・所得拡大促進税制の改正
・所有者不明の土地問題に関連し、登録免許税の免税措置
・小規模宅地の特例の改正
・相続税&贈与税の納税猶予制度の改正
・国際観光旅客税、森林環境税の新設

FP1級試験では来年9月以降の試験で、CFP試験では来年5月以降の試験で、この改正事項が出題されることでしょう。

FPとして、実務上も知っておきたい内容です。
制度改正を知識として持つだけでなく、制度が変わることによって、どんなメリット・デメリットがあるのかを、国民目線で説明できるようになれば、なおよし、ですね。

ニュース番組や新聞などでも報道され始めていますので、その詳細をぜひつかんでおきましょう。
それぞれの改正がいつから適用開始となるかにも、注意して把握してくださいね。
 

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2017年09月20日

仮想通貨での売買差益は、雑所得になる

今回は、最近話題にもなっている「仮想通貨」の話題です。

仮想通貨の売買差益は雑所得になると、国税庁のタックスアンサーに記載されました。
これにより、下記のケースではその利益額を雑所得として取り扱う必要があります。

ケース1:仮想通貨の換金で利益が出たとき
ケース2:含み益のある仮想通貨で買い物をしたとき
ケース3:含み益のある仮想通貨を、別の仮想通貨と交換したとき

ケース1〜3のいずれの場合も、含み益が現実の利益となる瞬間ですね。
この時が、所得の発生ということになります。

なお、タックスアンサーに明記はされていないのですが、この雑所得はおそらく総合課税の雑所得であり、先物取引の雑所得(分離課税)ではないと思われます。
なので仮想通貨で損失が出ても他の所得とは損益通算できないし、FX・先物・オプションでの損失とも通算できないと思われます。

ここまで仮想通貨のお話をしてきましたが、じつはこれはドルやユーロなどの現物通貨の場合と同じ課税の扱いです。

例えば、1ドル=100円の時に、100万円の現金を1万ドルに変え、その後、為替レートが1ドル130円になったとします。この時、

ケース1:ドルを円に換金したとき
ケース2:ドルを円に戻さず、ドルを使って買い物をしたとき
 (例えば、130万円相当の車を、手持ちの1万ドルを払って買ったとき)
ケース3:ドルを円に戻さず、ドルを別の外貨と交換したとき
 (例えば、1万ドルをユーロに変えたとき)

のそれぞれのケースにおいて、為替差益の30万円(現在の時価130万円−取得時の100万円)が雑所得になるのです。仮想通貨も、これと同じ取り扱いともいえます。

この雑所得30万円は、本来は正しく申告して納税すべきではありますが、国税庁側が認識することはとても難しいのです。
同様に、仮想通貨の差益にかかる所得も、国税庁側が認識することが難しいのです。

仮想通貨の値動きは、現物通過に比べて極めて大きく、短期間で大きな利益を上げることもできます。したがってこの所得に対して国税庁も目を光らせているのだと思います。

今日は、仮想通貨の課税に関する話題をお届けしました。

下記の国税庁のタックスアンサーも、参考にご覧ください。
https://www.nta.go.jp/taxanswer/shotoku/1524.htm
 

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●10/22(日) 下記の2つの勉強会を、午前と午後に開催します
・家計シミュレーションソフトで家計の見直し&保険の見直しを自分でやってみよう
 (FPの方は、相談者の家計診断を効率よく行う方法を学べます)
・遺産が確定できず分割もできないという相続トラブルの解決&防止法

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