2016年07月01日

確定拠出年金の掛金が「社会保険料控除」になり、より節税の幅が広がってほしい

みなさま、こんにちは。
FPスキル活用勉強会運営スタッフ(公式サイト管理人)の佐藤です。

確定拠出年金の制度改正があり、2017年1月から専業主婦や公務員の方が加入できるようになりました。
確定拠出年金は、将来の年金を自分で積み立てるという制度であり、その活用が期待されています。

確定拠出年金には、「掛金が全額所得控除になる」という特徴があります。
払う税金額が少なくなる効果もあるので、積極的に利用すべき、と説明するFPも多いです。

 
ところで、2017年1月から確定拠出年金に加入できる専業主婦は、この所得控除の恩恵を受けることができません。
なぜなら、確定拠出年金の掛金は、それを拠出した本人の所得からしか差し引くことができないからです。
夫が妻のかわりに掛け金を払っても、所得控除の恩恵を受けられないのです。

 
一方で、老後年金の代表である国民年金の保険料は、「生計を一にする者」が支払えば、その人が所得控除の恩恵を受けられます。
つまり、自分以外の人の保険料の支払いによっても、総所得を減らすことができるのです。
しかし確定拠出年金は、同じように生計を一にする者が支払っても、所得控除の恩恵を受けることができません。

 
もう少し専門的な観点て説明すると、この2つは所得控除の種類が異なるのです。
国民年金の保険料は「社会保険料控除」の対象です。社会保険料控除であると、保険料を支払うべき本人に限らず、生計一の人であっても、保険料を支払い額に対して所得控除を適用することができます。
一方、本題の確定拠出年金は「小規模企業共済等掛金控除」という所得控除の種類になります。これは、保険料を支払うべき本人が支払った場合に限って、所得控除が認められるのです。

実は「社会保険料控除」と「小規模企業共済等掛金控除」の違いには、生計一の人の支払いを控除の対象にできるかできないか、くらいの差しかありません。
なので、家族で将来の老後資金を確保するという趣旨であれば、ぜひ確定拠出年金の掛金は「社会保険料控除」にして、生計一の人が掛け金を払っても所得控除できるようになってほしいと思います。

そのように、将来に税制改正が行われることを、期待しています。

 

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■ 今後の勉強会の開催予定
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次回の開催日時、場所が正式に決まりましたら、こちらでご案内いたします。
次回のご案内まで、しばらくお待ちください。


【姉妹サイトの勉強会のご案内】
FPも使っているライフプランソフトに関する勉強会を、下記日程で開催します。
●2016/7/9(土) ライフプランソフトで、将来の家計分析・家計改善をしてみよう
家計分析・キャッシュフロー表作成を簡単に行えるソフトを活用する方法について学びます。
内容の詳細と参加申し込みは、下記URLからお願いいたします。
http://financial-teacher.net/session/index.htm
 
posted by FPスキル実践活用勉強会スタッフ at 09:49| Comment(0) | TrackBack(0) | 年金・社会保険

2016年06月01日

高年齢雇用継続給付金の存在意義を問う判決、若年者のライフプランニングにも影響が出るかも

みなさま、こんにちは。
FPスキル活用勉強会運営スタッフ(公式サイト管理人)の佐藤です。

先日、東京地方裁判所で、「定年後の再雇用において、業務内容が同じにもかかわらず給与が下がることは違法(労働契約法に反する)」という判決が出ました。
「同一労働同一賃金」を尊重した判決とされています。

 
ところで、定年後の雇用に関する制度として「高年齢雇用継続給付金」があります。
これは、定年後の再雇用において、再雇用後に定年前の給与から下がった場合に、ある一定額を給付してくれる制度です。雇用保険の一つの制度と位置付けられています。

そもそも高年齢雇用継続給付金は、「定年後の再雇用は、給与が下がる」という前提があったからこそ作られた制度です。
というのも、65歳までの雇用継続を義務付けると、企業側の人件費負担がとても大きくなります。
そこで65歳まで雇用を延長する代わりに、再雇用後の給与を下げて対応するという前提をもたせて、65歳までの再雇用を定める法律が成立した経緯があります。

実際、そのように運用している会社がたくさんあるのです。
ところがその前提を覆すかのように、「定年後の再雇用で、給与が下げるのはダメだ」という判決が出たわけです。

同じ仕事なのに、給与が下がることを快く思う労働者は、それほどいないと思います。
定年後の給与の在り方について、今後議論が深まっていくでしょう。
その過程で、雇用保険制度の在り方にも変化が出てくるかもしれませんね。

 
定年後の再雇用で給与を下げてはならない、ということが常識化すると、定年を迎える前段階で「働きに見合った給与しか払わない」「ある一定年齢以降の給与の増額を避ける」と会社側が判断する場合もあるでしょう。

今回の判決は、一見すると労働者側に有利に思えるかもしれませんが、会社側もその対策を講じることができます。
結果として、働き盛りの方のライフプランニングにも影響を及ぼすかもしれません。

再雇用をテーマにしたこの問題について、今後の動きにも注目していきたいと思います。

 

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■ 今後の勉強会の開催予定
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・6/12(日) 午前:第3回 家計診断と、家計診断の診断
     (リタイア後の移住を計画している家族のライフプラン相談)
・6/12(日) 午後:第4回 相続相談の事例シミュレーション 勉強会
     (遺産分割トラブル相談)

グループワークなどを取り入れ、参加者同士で楽しく学べる和やかな雰囲気が
特長です。「楽しくもしっかり学ぶ」「明日から役立つ実践的な学びを得る」を
モットーに勉強会を開催しています。

・実践的なお金の問題解決法を学びたい
・FP知識と技能を活かし、家族や知人のために行動していきたい
・FP知識を、より一層仕事に活かしていきたい
・FPに関連した人脈を広げたい

とお考えの方にとってピッタリの、役に立つオススメの勉強会です。
皆様のご参加を、お待ちしています!

参加申し込み、勉強会の詳細はこちらから:
http://money-study.net/life-plan/session/
※PCスマホ両対応のサイトです。

 
posted by FPスキル実践活用勉強会スタッフ at 06:08| Comment(2) | TrackBack(0) | 年金・社会保険

2014年03月18日

[2級] 中小企業退職金共済(中退共)についての出題

2014年1月のFP技能士試験で、多くの受験者が間違えやすい問題、難しめの
問題をピックアップして解説しています。

ややハイレベルな内容ですが、今後受験される皆様が、より合格圏内に達する
ことができるよう、分かりやすく丁寧に解説しています。

すでに合格済みでさらなる知識を身につけたい方、またFP資格を活かした仕事を
する方にとっても参考になればと思っています。

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2014年1月 FP技能士2級 学科 問8より


1.中退共に新たに加入する事業主は、加入後4ヵ月目から1年間にわたり、国から掛金月額の全額の助成を受けることができる。

この選択肢は不適切です。「掛金月額の全額」を「掛金月額の1/2(ただし上限5000円)」になおすと、正しい文章となります。


2.事業主の配偶者や事業主と生計を一にする同居の親族は、事業主に使用される者であっても、中退共に加入することはできない。

この選択肢は不適切です。同居の親族であっても、事業主に雇用されている実態があれば加入できます。
ただしこの場合は、他の従業員とは異なり、雇用を確認するための書類を加入時、加入中、退職時に提出する必要があります。


3 .中退共からの退職金の受取方法は一括して受け取る方法のみであり、退職金を分割して受け取ることはできない。

この選択肢は不適切です。一括受取以外に、分割受取と、一括受取と分割受け取りの併用が認められています。ただし分割受け取りは、退職日に60歳以上であることなど、一定の要件を満たした場合に限り適用されます。


4.被共済者が退職後に中小企業者に雇用されて再び被共済者となった場合は、所定の要件の下、前後の退職金共済契約に係る掛金納付月数を通算することができる。

この選択肢は適切です。
本選択肢以外に場合にも、中小企業退職金共済を利用している企業間で転職をした場合にも、掛金納付月数を通算することができます。

納付月数通算のメリットですが、複利の効果で退職金を多く受け取ることができます。中小企業退職金共済では、掛金納付月数が多いほどより多くの退職金がもらえます。たとえば納付年数が30年の時の退職金額は、納付年数15年の退職金額の2倍より多くもらえるのです。
ただし、掛金納付月数を通算するためには、下記の要件を満たしている必要があります。
・掛金が12月以上納付されていること
・前回の退職(掛金の納付停止)から2年以内に申し出ること
・前回の退職に伴う退職金を請求していないこと



中小企業退職金共済について記載がない試験対策テキストも多いでしょう。
詳細について勉強したい場合には、中小企業退職金共済の公式サイトも参考にしてみてくださいね。
http://chutaikyo.taisyokukin.go.jp/


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【次回以降の、FP技能士3級・2級合格勉強会のご案内】
ファイナンシャルプランナー資格取得を目指す方々が集まり、一緒に楽しく学びあう勉強会です。
●2014/5/10(土) FP技能士3級 頻出重要ポイント対策勉強会
●2014/5/17(土) FP技能士2級 頻出重要ポイント&難問対策勉強会

いずれの勉強会も、学科と実技の試験対策を含んでいます。
試験頻出の点、多くの受験者が間違えやすい点などの重要ポイントを濃縮した問題を解きながら、短時間で整理して理解できる勉強会です。
答え合わせをグループワーク形式で行うので、同じ合格を目指す者同士で、楽しくもしっかり学びあえるのも大きな特徴です。

ご興味をお持ちになりましたら、ぜひご参加くださいね。
参加申し込み、詳細はこちらから!
http://money-study.net/fp/session/
※PCスマホ両対応のサイトです。

皆様の周りに受験予定者がいらっしゃれば、ぜひ当勉強会をご紹介ください!


 
posted by FPスキル実践活用勉強会スタッフ at 18:54| Comment(0) | TrackBack(0) | 年金・社会保険

2014年03月17日

[2級] 公的年金の併給調整についての出題

2014年1月のFP技能士試験で、多くの受験者が間違えやすい問題、難しめの
問題をピックアップして解説しています。

ややハイレベルな内容ですが、今後受験される皆様が、より合格圏内に達する
ことができるよう、分かりやすく丁寧に解説しています。

すでに合格済みでさらなる知識を身につけたい方、またFP資格を活かした仕事を
する方にとっても参考になればと思っています。

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2014年1月 FP技能士2級 学科 問7より

1.老齢基礎年金の受給権者が65歳以降に遺族厚生年金の受給権を取得した場合、老齢基礎年金と遺族厚生年金は併給される。

この選択肢は適切です。本選択肢に該当するケースとしては、夫婦ともに65歳以上で、老齢厚生年金を受給している夫が亡くなった場合です。この時、妻は自身の老齢基礎年金に加えて、夫の死亡による遺族厚生年金も併給できます。
ただし、妻が自身の老齢厚生年金を受給しているときには、妻自身の老齢厚生年金と遺族厚生年金との間で併給調整がありますので、この点はご注意ください。

以上は夫の死亡を例にとりましたが、妻が死亡した場合には夫婦を読みかえて解釈してください。


3.特別支給の老齢厚生年金および繰上げ支給の老齢基礎年金を受給している者が雇用保険の基本手当を受給する場合、特別支給の老齢厚生年金および繰上げ支給の老齢基礎年金はいずれも支給停止となる。

この選択肢は不適切です。
雇用保険の基本手当を受給する場合、特別支給の老齢厚生年金は支給停止となります。しかし一方で、繰上げ支給の老齢基礎年金は支給停止とはなりません。
基本手当と老齢年金との支給調整について、下記の通りまとめていますので、参考にしてください。
・老齢基礎年金 → 繰上げ、繰下げ関係なく、基本手当と併給可能
・(特別支給でない65歳以降受給できる)老齢厚生年金 → 基本手当と併給可能
・特別支給の老齢厚生年金 → 基本手当と併給不可。いずれか一方のみ受給可能。

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【次回以降の、FP技能士3級・2級合格勉強会のご案内】
ファイナンシャルプランナー資格取得を目指す方々が集まり、一緒に楽しく学びあう勉強会です。
●2014/5/10(土) FP技能士3級 頻出重要ポイント対策勉強会
●2014/5/17(土) FP技能士2級 頻出重要ポイント&難問対策勉強会

いずれの勉強会も、学科と実技の試験対策を含んでいます。
試験頻出の点、多くの受験者が間違えやすい点などの重要ポイントを濃縮した問題を解きながら、短時間で整理して理解できる勉強会です。
答え合わせをグループワーク形式で行うので、同じ合格を目指す者同士で、楽しくもしっかり学びあえるのも大きな特徴です。

ご興味をお持ちになりましたら、ぜひご参加くださいね。
参加申し込み、詳細はこちらから!
http://money-study.net/fp/session/
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皆様の周りに受験予定者がいらっしゃれば、ぜひ当勉強会をご紹介ください!


 
posted by FPスキル実践活用勉強会スタッフ at 12:48| Comment(0) | TrackBack(0) | 年金・社会保険

2014年03月16日

[2級] 遺族厚生年金の長期要件

2014年1月のFP技能士試験で、多くの受験者が間違えやすい問題、難しめの
問題をピックアップして解説しています。

ややハイレベルな内容ですが、今後受験される皆様が、より合格圏内に達する
ことができるよう、分かりやすく丁寧に解説しています。

すでに合格済みでさらなる知識を身につけたい方、またFP資格を活かした仕事を
する方にとっても参考になればと思っています。

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2014年1月 FP技能士2級 実技(FP協会) 問39より

ただし、長期要件による遺族厚生年金については、死亡した夫の厚生年金保険の被保険者期間が原則として( ウ)以上なければ、( イ)は加算されない。

(イ)に入る言葉は「中高齢寡婦加算」(ウ)に入る言葉は「20年」です。


FP協会の実技試験としては、めずらしく(貴重な?)深く突っ込んだ問題であったかと思います。遺族年金の長期要件について解説のない試験対策テキストもありますので、ここで解説しておきます。

長期要件とは、「老齢厚生年金の受給権者」または「老齢厚生年金の受給資格期間を満たした者」です。たとえば、すでに老齢厚生年金を受け取っている夫や、年金を25年以上払いかつ1か月以上の老齢厚生年金納付実績がある夫がこれに該当します。死亡の時点で厚生年金の被保険者でなくても(いわゆる会社員でなくとも)、長期要件に該当すれば中高齢寡婦加算を受給できる可能性があります。

一方で短期要件とは、厚生年金の被保険者などが該当します。FP技能士試験における遺族年金の問題は、大半がこの短期要件に該当するケースでの出題ですが、本問はめったに出題されない長期要件についての問題でした。

長期要件の場合、中高齢寡婦加算を受給するためには、「厚生年金に20年以上加入していること」という条件があります。本問はこれについて問う問題でした。


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【次回以降の、FP技能士3級・2級合格勉強会のご案内】
ファイナンシャルプランナー資格取得を目指す方々が集まり、一緒に楽しく学びあう勉強会です。
●2014/5/10(土) FP技能士3級 頻出重要ポイント対策勉強会
●2014/5/17(土) FP技能士2級 頻出重要ポイント&難問対策勉強会

いずれの勉強会も、学科と実技の試験対策を含んでいます。
試験頻出の点、多くの受験者が間違えやすい点などの重要ポイントを濃縮した問題を解きながら、短時間で整理して理解できる勉強会です。
答え合わせをグループワーク形式で行うので、同じ合格を目指す者同士で、楽しくもしっかり学びあえるのも大きな特徴です。

ご興味をお持ちになりましたら、ぜひご参加くださいね。
参加申し込み、詳細はこちらから!
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皆様の周りに受験予定者がいらっしゃれば、ぜひ当勉強会をご紹介ください!

posted by FPスキル実践活用勉強会スタッフ at 22:56| Comment(0) | TrackBack(0) | 年金・社会保険