2018年01月21日

老齢年金の繰下げが70歳以降でもできるようになるかもしれない改正

ここ最近は、年金の繰下げ年齢を70歳以上に引き上げていくことが、報道されていますね。
まだ正式に決まったわけではなく、国のほうで検討されているという段階です。
実現するとしても、2020年以降と思われます。

現在は、65歳より後に年金を受け取ると、1か月につき0.7%ずつ年金が増額されて受取れます。
70歳まで待つことで、最大42%(0.7%×60ヶ月分)も年金を増額させることができます。
70歳を超えてから年金を受け取れるとなった場合には、もしかしたら50%、60%の増額された年金が受け取れるようになるかもしれません。


繰下げ受給を選択すると、その時から12〜13年ほど長生きできれば、65歳から年金をもらう(増額率なし)よりも、生涯でもらえる年金が多くなり、得になります。
例えば70歳から年金をもらったとしたら、12年後の82歳を超えて長生きできれば、70歳で繰下げしたほうが得ということになります。

長生きする世の中になってきているので、平均寿命より長生きするなら、繰下げをすることが有利であると計算上は言えるのです。


さて、70歳以降まで年金を繰り下げられるようになった場合、いつから年金をもらい始めるべきかはなかなか判断が難しくなっていきます。
70歳を超えてから年金をもらうことになれば、さらなる年金の上昇は見込めます。
しかし一方で、寿命年齢に近づくことになるため、1年あたりの年金が増えても、もらえる年数が少なければ損になってしまいます。


70歳以降も繰下げが可能になった場合、リタイアメントプランニングに幅が広がります。
いろいろな選択肢を考えたうえで、何歳から受け取るべきかを考えていくことが、重要になりそうです。
 

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■ 今後の勉強会の開催予定
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●2018/1/14(日) 家計シミュレーションソフトで家計分析・改善をやってみよう
●2018/1/14(日) 保険見直しFP相談やってみよう(自分と家族の保障で板挟み編)
●2018/2/17(土) 若者向け金融教育を体験し、実践できるようになろう

<姉妹勉強会のご案内>
●2018/1/13(土) FP技能士2級 頻出重要ポイント&難問対策総仕上げ勉強会
●2018/1/21(日) FP技能士3級 頻出重要ポイント(2級基礎)総仕上げ勉強会

参加申し込み、勉強会の詳細はこちらから:
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2018年01月12日

健康でいることが、国民のお金と国家のお金を改善する

日本経済新聞社のサイトで、興味深い記事を見ました。
健康を維持し、病死しなければ、医療費の削減につながるという調査結果です。

死因には、がんやそれ以外の病気など、様々なものがあります。
しかしそのどれにも該当せずに「老衰」で亡くなられた方、つまり病気やケガが原因ではない死亡の方は、かかる医療費の額が小さいことが調査結果から分かったとのことです。

健康のままあの世に行ける、ピンピンコロリ、などともいわれるものですが、元気なまま寿命を全うするところに多くの人はあこがれのようなものを感じていますよね。


医療費がかからないということは、年金生活者がその中から医療費をねん出する必要性もなくなり、ゆとりある生活を送れるきっかけになります。
老後の家計改善に、有効な暮らし方ですね。

また国としても、医療費の増大を抑えることができるメリットがあります。
今後医療費の増大が予想される中、その財源をどうするかも問題となっています。
国民みんなが健康であれば、税や社会保険料などを抑えられ、国家のファイナンシャルプランニングにも貢献できますね。


病気の治療も大切ですが、病気の予防にも国をあげてもっと取り組んでもいいんじゃないかなーと思いながら、記事を読みました。
国民みんなで健康になれたら、いっそうよい社会になるような気がします。

とはいえ、お医者さんは商売あがったりになるのかも・・・
お医者さんのファイナンシャルプランニングにおいては、逆境となるかもしれませんね。

参考記事:
https://vdata.nikkei.com/newsgraphics/health-expenditures-topics6/
 

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2017年12月14日

市民と自治体の利益相反関係で、今後に介護認定が厳しくなるのか?

みなさま、こんにちは。
FP勉強会運営スタッフ(公式サイト管理人)の佐藤です。

来年8月から介護認定が厳しくなり、介護保険の恩恵を受けられる人が減る、という趣旨のネット記事がありました。

記事の内容を要約すると、来年8月から要介護者を減らすと自治体にお金が支給される、という制度が始まります。
その狙いは、各自治体で努力をして、市民が健康に暮らせる社会を作り、国をあげて介護費用を削減していこうというものです。
その結果、介護者数を減らした自治体には、国からお金が支給されるという仕組みが取り入れられるとのことです。

しかしこの制度の趣旨を理解せず、単に介護認定を厳しくすれば、自治体にとっては介護費用負担も減るうえに国からお金ももらえるということになります。
このような動機をもたらすため、今後は介護認定が厳しくなっていくであろう、という結論で書かれた記事です。

 
この記事に書いてあることが、どれだけ現実のものになるかはわかりませんが・・・
確かに自治体にとっては、今後介護認定を厳しくして、介護者数を減らしさえすればお金が手に入るというメリットがあります。

これにより、市民と自治体との間には、利益相反の関係がいっそう強くなる、という見方ができます。
市民側は介護サービスを受けたいため、要介護度を高く希望する。
自治体側は、要介護度が高いほど支出も多くインセンティブもなくなり、財政的に厳しくなる。

市民と自治体との間で、どちらかが得になればどちらかが損になるというジレンマですね。
このジレンマをどう解決していくか、市民と自治体がともにハッピーになるにはそれぞれがどう取り組んでいくのかが、試されるような気がします。

今後、介護サービスを受ける人は多くなります。そのような社会情勢の中で、どのように取り組んでいくかも、私たちは考えていかないといけませんね。

【来年8月から「介護離職」が急増するワケ】
http://president.jp/articles/-/23776
※この記事タイトルは「PV釣りタイトル」です。実際、介護離職が急増すると決まったわけではありません。

 
これと似たように、こっちをとるとあっちがダメになる、というジレンマを扱ったFP相談の勉強会を、来年1/14(日)に開催します。
自分の老後資金確保のためには保険を解約するのが有効なのですが、保険を解約すると当初目的としていた家族への保障が失われる、というジレンマをテーマにした内容です。

このような板挟みで困っている方に対して、一方だけを見て判断するのではなく、両方の目的を達成するための提案材料を自分の知識の中から掘り起こし、アドバイスにつなげる取り組みにもなります。

FPとしてのスキルを高めるきっかけになりますので、ご興味ありましたら、どうぞお越しください!
詳細は下記URLよりお願いします。
https://money-study.net/schedule.htm

今回の勉強会は、このテーマでFP相談実務をご経験された講師をお願いしています。
2018年から、私以外の方が講師を務める機会を増やしていく方針です。

いろいろな方のノウハウや体験を織り交ぜながら、実践力を高める機会を、みんなで作っていければと思っています。
 

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posted by FPスキル実践活用勉強会スタッフ at 08:35| Comment(0) | TrackBack(0) | 年金・社会保険

2017年11月30日

収入が増えても、「収入の壁」を超えないよう確定拠出年金を使うというアイデア

人材不足の企業が増えていることから、人材確保の動きを強化するというニュースを見かけるようになりました。
人材不足の対策として、パートの時給を上げていく企業もあるようです。

時給アップは、働く人に収入アップをもたらします。
支出を減らすのに比べ、収入を上げる方法は選択肢が限られるので、なかなか難しいです。
そんな中、収入アップにつながる話題なので、この流れに乗れるなら乗りたいと思う人は、多いのではないでしょうか。

しかし収入アップのいい機会となるはずなのですが、103万円などのいわゆる「収入の壁」を超えないよう、パートの方が働く時間を自ら減らしている実態もあるようです。
このような収入の壁を越えてしまうと、社会保険の加入が必要になったり、税制上・社会保険上の扶養から外れることによるデメリットを受ける場合があるからです。
そのため、パートの方で壁をぎりぎり超えないようにされている方は、時給が上がったら代わりに働く時間を減らす、という行動を取る人もいるようです。

これでは、働く人にとっては生涯収入を増やすことはできないですし、働く時間を減らされたら企業側の人材不足問題も解決できません。

 
以上の内容が、日経新聞で報じられていました。
ただ、この問題を解決する方法も同時に報じられていて、その中に確定給付年金や確定拠出年金を活用するという考え方が紹介されていました。
簡単に説明すると、103万円などの壁を超える部分を、会社が拠出する確定給付年金または確定拠出年金として支給する、という方法です。
具体的な方法はいくつかありますが、例えば時給を上げる代わりに、福利厚生としてこれら企業年金の金額を上積みするという方法があります。

それにより、給与の金額は据え置かれるため、税・社会保険制度上の壁を超えることもなく、生涯で見たときに収入アップになるというわけです。
給与の一部を確定拠出年金に振り替えられる「選択制確定拠出年金」という仕組みもあるので、これを活用することもできますね。

こういう制度の活用方法もあるのだな〜と、記事を読んで感心しました。

 
このように、働く人の収入アップと、「壁」を超えないことを、うまく両立した解決法ではありますが、メリットばかりでもありません。
検討すべき点もあります。

一つは、確定給付年金や確定拠出年金として受け取るお金は、60歳以後というずいぶん先にならないと受け取れません。
すぐに手元のお金を増やせるわけではなく、あくまでも老後資金が上乗せされるにすぎないのです。
したがって、直近で暮らしが楽になるというわけではありません。

もう一つは、この給与の後払いという考え方は、労働基準法に反する考え方でもあるという点です。
労働基準法第24条には「賃金は、通貨によりその全額を支払うこと」という規定があります。
したがって、「給与を老後に後払いする」という発想が前面に出てしまうと、「労働の対価は全額支払われるべき」という法の考え方に反する、という解釈ができなくもないわけです。

 
この点に注意は必要ではあるものの、確定拠出年金などを活用して、
壁を越えずに生涯年収を高める方法がある、ということを本日は
お伝えいたしました。
もちろん、壁を超えて働くことのメリットもあるわけで、それは今回は
お伝えできませんでした。この点も天秤にかけて、最終的なライフ
プランニングの判断を行ってもらえればと思っています。
貴重な収入アップの機会が、多くの方に訪れるといいですね。
 

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posted by FPスキル実践活用勉強会スタッフ at 08:30| Comment(0) | TrackBack(0) | 年金・社会保険

2017年11月14日

所得に応じた負担増で、健康保険組合が解散していくかもしれない、というお話

日経ビジネスだったか、雑誌に書かれていた内容です。

介護保険制度の改正で、介護保険料の算定方式に総報酬割が導入されることとなりました。
段階的に総報酬割が導入されていきますが、その結果、年収の高い人ほど負担も大きくなっていくことになります。

実は協会けんぽよりも、健康保険組合に加入している従業員のほうが年収は高いです。
そういう背景もあり、健康保険組合が全体で負担する保険料は増える一方、協会けんぽ側での負担保険料額は計算上、現行より少し下がるとのことです。

このような制度改正が積み重なると、今後は健康保険組合のほうが、トータルの保険料率が高くなるという可能性も指摘されています。

協会けんぽより健康保険組合のほうが、給付が充実しているのはすでに知られているとおりです。
でも将来的に健康保険組合に加入するほうがデメリットが多いという状況になってしまったら、健康保険組合を脱退して協会けんぽに移る企業が増え、健康保険組合は解散していく、という可能性もあります。

当面はこれが現実になることはないでしょうけれども、メリットある制度が消えていくのは、ちょっと寂しいなあと思ったのでした。
小さな制度改正も、重なっていくと大きな影響力を持つようになりますから。

 

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