2016年06月21日

専業主婦が働くときのファイナンシャルプランニングで、盲点となりがちな点

みなさま、こんにちは。
FPスキル活用勉強会運営スタッフ(公式サイト管理人)の佐藤です。

あるFPが執筆した記事です。

【賃貸派必見!家が欲しい妻を納得させるファイナンス理論】
http://diamond.jp/articles/-/91713

この記事中に、次のような記述があります。

たとえば専業主婦家庭の場合、妻が働くことで家計を大きく改善できる可能性が高いんです。仮に、妻がパートで働きに出て年80万〜90万円稼ぎ、それをまるまる貯蓄に回すことができれば、10年間で老後資金を800万〜900万円も増やせる計算になります。老後の準備に少しでも不安があるなら、妻が働くことについて夫婦でしっかり話し合わなくてはならないと思っています。

 
「それをまるまる貯蓄に回すことができれば」という仮定に基づいて書かれていますが、まるまる貯蓄に回すことは、現実的に難しいことが多いです。
なぜなら、専業主婦が働くことで、追加コストが発生するからです。

例えば、子供を保育園や学童保育に預けるための支出が必要になります。
認可外の保育園に預けたり、企業が運営する習い事に子供を行かせるなどすれば、その支出額も高くなります。
この支出額が仮に月4万円、年間約50万円だとすれば、上記本文中のパート収入90万円の半分以上をこの費用に費やすこととなります。

また、夫婦共働きとなれば、生活のいろいろなところで「時短」が求められます。
作業を早く終えるために、調理道具、家電、その他生活用品を買い替える必要も出てくるでしょう。
調理済みの食材を買ったり外食の機会も、増えるかもしれません。
これは、専業主婦が実際に働く前の段階では、意識しにくいものです。

妻の収入金額が約100万円を超え、夫の扶養を外れることになった場合には、妻自身の社会保険料や所得税の支払いも増えます。それと連動して、夫側でも会社から支給されている扶養手当などが停止となることもあります。

 
以上のように、専業主婦が働くと、連動して支出が増えることが多くあります。
だから、安易に「専業主婦の稼ぎは、まるまる貯蓄に回せる」と決めつけてはいけません。
上記記事は、この観点をすっぽり見落としています。

FPを名乗っているとはいえ、表面的なお金の切り口だけで語ると、こんな記事になってしまいます。
この記事を真に受けて行動すると、相談者はあとで「こんなはずではなかった」と感じることになるのではないでしょうか。

 
お金の相談に乗るときには、現実的にあり得るケースを正確に伝え、それらを考慮したうえでどのように家計を見直していくか、日々の生活を構築していくかを伝えることが大切です。
「こんなはずではなかった」「想定外だった」ということを可能な限りなくすための活動ができてこそ、真の「ファイナンシャルプランナー」といえるのではないでしょうか。

皆様がお金に関するアドバイスをする場合には、ぜひこのような観点で相談者と接していただきたいと思います。
 

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■ 今後の勉強会の開催予定
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
次回の開催日時、場所が正式に決まりましたら、こちらでご案内いたします。
次回のご案内まで、しばらくお待ちください。


【姉妹サイトの勉強会のご案内】
FPも使っているライフプランソフトに関する勉強会を、下記日程で開催します。
●2016/7/9(土) ライフプランソフトで、将来の家計分析・家計改善をしてみよう
家計分析・キャッシュフロー表作成を簡単に行えるソフトを活用する方法について学びます。
内容の詳細と参加申し込みは、下記URLからお願いいたします。
http://financial-teacher.net/session/index.htm
 
posted by FPスキル実践活用勉強会スタッフ at 06:32| Comment(0) | TrackBack(0) | ライフプラン・家計
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。
この記事へのトラックバックURL
http://blog.sakura.ne.jp/tb/175767987
※ブログオーナーが承認したトラックバックのみ表示されます。

この記事へのトラックバック