2017年11月23日

段階的に金利が下がるステップダウン型住宅ローンは、お得な商品なのか

先日、段階的に金利が下がっていく住宅ローンの提供を、新生銀行が始めました。
ステップダウン金利タイプといって、年数が経過するごとに、金利が段階的に下がっていくローンです。
FPの皆さんの間でも、話題になっているかもしれません。

私はこんなローンの存在を初めて知ったので「面白いものを作ったな〜」と思いました。
でも実は、以前からこのような住宅ローンは存在していたようです。
(知っている人は知っていたローン形態、というところでしょうか!?)


面白いものを作ったな〜と思った一方で、率直に、これは顧客には不利な金融商品だと感じました。

不利となる理由ですが、
・ローン残高の多い最初の時期に、高い金利がかかり、
・ローン残高が少なくなる後半に、低い金利がかかる、
という組み合わせなので、トータルで顧客が支払う利息の額が大きくなります。

変動金利でローンを借りる場合は「これから金利が上がるかもしれないから注意しよう」などといわれますが(そうなるという確証はどこにも誰にもないけれど)、これの逆パターンですね。

変動金利の場合だと、金利が高くなる前に繰り上げ返済をするという手段で、高金利の影響を避けられます。
しかし、高金利→低金利と変化するステップダウン金利タイプだと、繰り上げ返済をしても、高金利の状態のときだけしかローン返済できないため、お得にはなりません。
損が先に、得が後に、という金融商品とも言えます。
だから、損を回避できる選択肢が、顧客には少なくなってしまうのです。


私なりにいろいろ考えてみましたが、ステップダウン金利型で得をするケースは正直、見受けられないと感じています。

変動金利型ローンと比較すると、変動金利型が有利に見えます。
なぜなら、まず最初に有利な低金利が適用されますし、あとで金利が高くなっても、繰り上げ返済をしたり別のローンに借り換えもできます。ステップダウン型だと、このような選択をしても、得になりにくいです。

全期間固定金利ローンと比較した場合、やはり固定金利ローンのほうに軍配が上がると感じます。
というのも、ステップダウン金利型は最後には金利こそ低くなるものの、トータルで支払う利息は全期間固定金利ローンのほうが少なくなる傾向があるからです。(設定金利によりますが)

このような観点で比較すると、ステップダウン金利型を積極的に推奨できるケースは見受けられないと感じます。
だからこそ、おおいに普及してこなかったのかもしれません。


逆に皆さんのほうで、このローンをお勧めできるケースがあれば、ぜひ教えてください!
金融リテラシー向上には、多用なモノの見方も欠かせませんからね。

最後に、新生銀行のステップダウン金利商品のリンクをご紹介しておきます。
http://www.shinseibank.com/powerflex/housing/stpdwn.html
 

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posted by FPスキル実践活用勉強会スタッフ at 09:19| Comment(0) | TrackBack(0) | 不動産