2017年06月29日

年金繰下げ受給に関する、ちょっと濃い話 最終回

前回の年金のお話から、少し期間がたってしまい、失礼しました。
今回は、年金繰下げシリーズの最終回です。

 
これまで3回にわたって、全8問のクイズ形式で年金繰下げの濃い話をお届けしてきました。
年金の基本的なことはわかっていても、ちょっと複雑な年金ルールについては即答しづらかった方も多かったのではないでしょうか。

1級FPやCFPの試験勉強の過程では、年金の深いところを勉強しますね。
でも、記事執筆やセミナー講師など、FPとしての一般的な業務の中では、年金の基本的なことを説明することが多いため、こういった年金制度の奥深い話をすることはほとんどないでしょう。

しかし、高齢者の資産相談にのる場合には、このレベルの年金の濃い知識が求められることがあります。
もうすぐ65歳になる方にとっては、年金をいつからもらい始めるかの判断と、年金収入を前提としたファイナンシャルプランニングの立案が重要になります。

 
リタイアメントプランニングの相談現場では、相談者の一人一人において、老後年金に対する状況が異なっていることを体感するでしょう。

厚生年金を含めて、年金を多くもらえる人もいます。
ずっと自営業だったために、国民年金だけという方もいます。
小規模企業共済の年金受取と組み合わせての受給、という方もいます。
老齢年金をもらえる年齢時点で、障害年金や遺族年金を受給している人もいます。
老後資金が枯渇しているため、やむなく繰上げ受給せざるを得ない人もいます。
まだまだ働けるから、年金をもらうのは70歳からにして年金も増やそう、と考えている人もいます。(注:在職老齢年金との関連で、場合によっては70歳から受給しても増額率が0%となる可能性もあり得ます。これもクイズにすればよかった・笑。時間の関係で、この詳しい説明は別途の機会にできればと思っています)

 
年金の受け取り方を決定すると、後で変更できないケースが多くあります。
そのため、最も合理的な受取方法をあらかじめ理解しておくこと、将来に損をする可能性をできるだけ排除すること、が重要となります。
しかし、一般生活者がその判断をできるほど、年金のことは詳しくないものです。

だからこそ、高齢者のライフプランに深く関わる立場のFPの方には、ぜひこのレベルで年金を語れるようになってほしいと思っています。
今回取り上げた難しいお話は、誰にでも当てはまるものではありません。
しかし特定の状況の方に対しては、より深いアドバイスにできるポイントでもあります。

私自身も、年金の受け取り方によって、どれくらい損得が違うのかをシミュレーションすることがたびたびあります。
そのたびに、年金制度の複雑さを体感します。
学ぶことが多い世界でもありますが、学んだことを発揮して、世の中のお金の困りごとを解決していけるFPが増えていくことを願っています。

 

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■ 今後の勉強会の開催予定
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●7/9(日) 高校生向け金融教育を体験し、実践できるようになろう
高校生向けの金融教育の授業を実際に体験いただき、それをマネすれば
あなたが若い世代への金融教育を行える立場になれる!という企画です。

●7/22(土) 身近な事例から学ぶ、金融オプションの正体と損得判断
FP試験でも出題される、金融のオプションを基礎から学びます。
この1日で、FP1級/CFPレベルのオプション知識が得られます。

参加申し込み、勉強会の詳細はこちらから:
http://money-study.net/schedule.htm
※パソコン・スマートフォン両対応のサイトです。

posted by FPスキル実践活用勉強会スタッフ at 06:23| Comment(0) | TrackBack(0) | 年金・社会保険