2016年08月27日

保険証を忘れて治療すると、医者にぼったくられることがある

みなさま、こんにちは。
FPスキル活用勉強会運営スタッフ(公式サイト管理人)の佐藤です。

お盆休みも終わりましたね。皆様ゆっくりとお盆の時期を過ごせましたでしょうか。
私は、お盆休みなどなく、いつもと同じお仕事三昧の平日でございました・・・

さて、本日のタイトルはなかなか過激ですね。医者がぼったくるなんて(笑)
こう書いた理由は、最後までお読みいただけるとわかります。

 
「医療費は3割が自己負担である」と、FPの皆様は学んでこられたことでしょう。
厳密には、患者の年齢などによって1割〜3割の負担割合となりますが、以下では単に「3割負担」と表記することとします。

3割負担となるのは、保険証を窓口で提示した場合に限られます。
万一、保険証を忘れて受診した場合は、10割負担となるわけですが、実は少しややこしい仕組みがあります。
その仕組みの解説の前に、まずは医療制度そのものについて、簡単にご説明します。

 
保険証を提示して3割の自己負担で済むのは、それが「保険診療」だからです。
保険診療とは、治療に対する費用を、国が点数として定めているものです。病院でもらう領収書にも、点数が書かれていますよね。保険診療を受けるにあたっては、保険証を提示することが条件となります。
保険診療は、どの病院で受診しても同じ点数、同じ医療費となります。医者が勝手に金額を変更することは許されていません。
どの病院でも安心して3割の金額で受診できるのも、保険証があってのことなのです。

一方、「自由診療」と呼ばれるものもあります。
これは、いわゆる保険がきかない、患者がその費用全額を支払う医療行為のことです。インフルエンザの予防接種は、この自由診療の一種です。こちらは、医者が自由に料金を決めることができます。
インフルエンザの予防接種の料金が病院によって異なるのは、自由診療ということで、各病院が価格を決めているからです。

 
さて、いよいよ本題の、保険証を忘れた場合のお話に入ります。
保険証を忘れた場合、保険診療は適用されず、自由診療となってしまいます。すなわち患者は10割負担です。
ただし患者は、保険証を忘れた場合であっても、会社員なら協会けんぽや保険組合、自営業者なら市役所などで手続きをすることで、10割のうちの7割を給付してもらえます。
(病院で精算してもらえる場合もあります)
結果として、3割負担にすることができます。

しかし、必ずしも3割負担とはならないことがあります。
というのも、自由診療となった場合には、医者は医療費を自由に決めることができるのです。
したがって、保険診療の場合と同じ治療や診察を行う場合でも、保険診療の場合以上の料金を設定することができるのです。

後で手続きすれば7割給付されると書きましたが、それはあくまでも保険診療の点数換算による金額です。
したがって、保険診療の場合以上の価格を医者が設定し、それを患者が支払ってしまった場合は、その増額分は給付してもらえません。払い損となってしまうのです。

 
保険証を忘れても、たいていの医者は保険診療と同じ金額で医療費を計算しますので、その場合は結果として、3割負担で済みます。
しかし、これは義務ではないため、保険証を忘れた人に対して、保険診療の時以上の金額を設定することは医者は自由にできます。こうなると、実質的に患者が負担する金額は3割を超えてしまい、見方によっては「ぼったくられた!」ということになるのです。

 
このことは、保険証を忘れたときの手続きのページにも、注意書きとして書かれています。
とはいえ、こういったページを見て医療制度を理解している国民はごく少数だと思いますが・・・。
不必要に医療費を支払うことがないようにするためにも、医者にかかるときは必ず保険証を持参することが重要ですね。

 
・医療費は3割負担で済む
・高額療養費制度の恩恵を受けられる
・だから、医療保険に入る必要はない

と、FPが説明する場面を多く見かけます。しかしその前提は、国の医療保険制度に加入の上、保険証をきちんと提示して医療を受けた場合です。

この前提は当たり前すぎるので、説明をしないケースもあるでしょう。
ですが、国の健康保険制度に加入して保険料を納めることは重要ですし(特に自営業者のご家族など)、保険証をなくさない、また必要な時に保険証をすぐ取り出せるよう管理することも重要です。

こういうところにもFPは気を配り、将来の医療費を含めたライフプランや保険の見直しにも当たってほしいと思います。

 
最後に・・・
タイトルに「ぼったくり」なんて書いてしまいましたが、医者側もこの制度を悪用(?)してぼったくりをしないように、お願いをしたいと思っています。

 

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posted by FPスキル実践活用勉強会スタッフ at 16:21| Comment(0) | TrackBack(0) | 年金・社会保険